こども図工室FUNFUN

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「百均造形」観てきました

こんにちは。さいたま市東大宮のこども造形教室、FUNFUNです。
ブログにアクセス頂きありがとうございます。

 

先日、高崎市美術館まで展覧会を観に行ってきました。

開催されていたのは森竹巳さんの「百均造形」。(開催は今日まででした)

百均に売っているような身近な素材で作られたアートです。

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「現代美術=抽象的=よく分からない」

というイメージをお持ちの方も多いかと思います。

でもこの展示は、身近なものを材料に使っている、ということを前面に出すことで、広い層に観てもらえるように、敷居を低くすることに成功している感じがしました。

 

驚いたことに撮影OKだったので、撮影もしてきました。

 

こちらは入って最初の吹き抜けに飾られた作品。全てストローとテグスでできています。

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 展覧会の構成は、「貼る」「刺す」「掛ける」といった、作品を作るための動作別になっていて、それもとても見る人を引き込みやすくしているな、と思いました。それぞれの動作でできる、鑑賞者みんなで作る参加型の作品もありました。

こちらは「はる」(付箋とシールxキューブ)

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こちらは「さす」(楊枝x発泡スチロール)

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こちらは「かける」(ゴムx壁に釘)

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 他にも参加型では、モールが材料のものもありました。こちらは動作で言うなら「むすぶ」もしくは「つなぐ」かな。

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普段見慣れているもの、なにげなく使っているものを、純粋に素材として手に取り、とことん特徴を追求して洞察し、美術作品に仕上げる。全く違うものに見せる。

 

美術作品になっても、なんの役にも立ってないじゃん、と思う方もいるかもしれません。何しろそれらは、もともと「用途」があったものだから。

 

でも、それらの素材を、用途とは切り離して「見る」こと。いつもとは違うものの見方をしてみること。それってなんか面白い。なんか楽しい。そして、自分自身もそれを「貼ってみる」、「刺してみる」、「掛けてみる」。なんか楽しい、この動作。繰り返したくなる。

赤ちゃんになったような気持ち。これ、なんだろう?こうしてみたら?こうなる。こうしてみたら?その繰り返し。

赤ちゃんでなくても、こどもたちもよくそんなことしてますよね。

もう三年生のうちの息子も、この間気がついたら物干しの洗濯バサミを全部繋げてましたf^_^;

 

そうして追求したひとつの素材を、ひとつの動作でひたすら構成することによって、美しい造形作品に変身した姿を、森竹巳さんは私たちに見せてくれます。

それらは、色彩、リズム、影、光の反射などが美しく軽やかに生まれ変わって存在していて、ハッとさせられます。

 

「刺す」作品は特に、影のリズムが面白いです。(写真がヘタですみません)

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こちらの作品は画鋲だけで出来ています。

色が変わって見えるのは、カメラを構えた私が写りこんでいるから。

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ひとつの素材、ひとつの動作、という縛りは、作品を作る上で面白いルールかもしれません。今度、アトリエでもやってみようかな、と妄想中(*^-^*)

そんなルールで、毎回違う素材、違う動作にトライしてみると、自分が好きなもの、好きなやり方とかも見えてくるかな、と思いました。

 

私はテキスタイル(布地)のデザインの仕事をずっとしてきたので(今も少ししています)、森さんの作品の「反復性」もすごく好きなポイントでした。

同じ素材、同じ手法が繰り返されていることで、特に「貼る」作品はテキスタイルの図柄のようにも見えました。

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どうして自分は反復性が好きなのか?テキスタイルという素材が好きなのか?これについては未だ言葉では説明できないのですが、ずっと続けてきているので、とにかく好き、ということだけははっきりしています。

 

自分がどんなもの、どんなことが好きか、を知るのは結構大切かな、と思っています。

 

アトリエでも、こどもたちに、色んなことにトライしてもらって、好きなこと、好きなものを見つけてもらえたら嬉しいなと思っています。

 

これからも「こども図工室FUNFUN」をよろしくお願い致します☆

 

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